けれむのブログ

サッカー素人の筆者が、主にドイツ・ブンデスリーガのTSG 1899ホッフェンハイムを"ゆるく""楽しく"応援するブログです。

20/21シーズン ホッフェンハイム通信簿

みなさん、こんにちは。
けれむです。


例年より1ヶ月遅れて開幕した2020/21シーズン。様々な事がこれまでのシーズンとは異なるものでしたが、最後のゲームまでしっかりと消化することができました。今回はそんな20/21シーズンのホッフェンハイムを振り返りたいと思います。


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ブンデスリーガ第2節のバイエルン戦で先制ゴールを奪って喜ぶホッフェンハイムイレブン。




20/21シーズン

成績

ブンデスリーガ
11位:勝ち点43 / 11勝 10分 13敗 (52:54) -2
ホーム:勝ち点27 / 8勝 3分 6敗 (32:24) +8
アウェイ:勝ち点16 / 3勝 7分 7敗 (20:30) -10


DFBポカール
2回戦敗退

1回戦:〇 2-2 (PK 3-2) ケムニッツァーFC (4部)
2回戦:‪✕‬ 2-2 (PK 6-7) フュルト (2部)


UEFAヨーロッパリーグ
ラウンド32敗退

グループL 1位:勝ち点16 / 5勝 1分 0敗 (17:2) +15
ラウンド32:‪✕‬ 3-5 (3-3 / 0-2) モルデFK (ノルウェー)


評価

バイエルンのセカンドチームからセバスティアン・へーネス監督を招聘して迎えた今シーズン。一言で表すと、蓋を開けてみなければ分からない、まさに「ビックリ箱」のようなチームだったなと思います。その理由は、バイエルンを4-1で下したり、アウェイでグラードバッハに逆転勝ちしたりとハイパフォーマンスを見せる一方で、調子が上がらず最下位を走り続けていたシャルケに0-4の大敗を喫したり、戦力差のある昇格組のビーレフェルトとホームで引き分けたりと、試合によってパフォーマンスの善し悪しの差が激しかったからです。また、前半と後半で全く違うチームになってしまうこともあり、安定した戦いをすることができませんでした。


安定した戦いができなかった理由として考慮すべき要因がいくつかあります。1つ目は、準備期間の短さです。今季は新型コロナウイルスの影響で前シーズンの終了が遅れたことで準備期間が短くなってしまいました。これはどのチームも同じ条件ですが、新監督を迎えてのシーズンとなった今季のTSGにとっては厳しい条件だったのは間違いありません。2つ目は、新型コロナウイルス感染者の多発とケガ人の続出です。今季は国内での戦いだけでなく、UELに出場していたため例年以上の過密日程を強いられていました。その中で、新型コロナウイルスの感染者が多く出てしまい、また、ケガ人も多く出てしまったことで起用できる選手が限られてしまったことが挙げられると思います。ある程度固定されたメンバー、同じような戦術で戦うことが難しくなったまま2020年内の試合を終えることになってしまったのは苦しかったなと思います。


暗い要素が多かった一方で、明るい要素もありました。1つ目は、限られたメンバーの中でやり繰りして、能力を最大限に引き出すやり方を選択していたことです。チームにとって一番苦しかった10月以降は、7連戦と10連戦がありました。この時期にへーネス監督は毎試合のように選手を入れ替えつつ、並びも変えて相手が準備してきたものを掻き乱すようなやり方を選択しました。苦しい戦いを強いられたのは間違いありませんが、やり繰りしていく中で新たに選手起用の幅を広げることができたり、難しい相手に対しても善戦できたり、自分たちができることを何とかやり切ろうとしていたのは好感を持てましたし、今季を振り返る上で忘れてはいけないことだと思います。2つ目は、守備の安定です。シーズンを通して見れば、守備については「崩壊していた」という結論に至るのですが、今季は2度守備が安定した時期がありました。最初は第16節のビーレフェルト戦以降の3試合です。この3試合では守備に重きを置いて、全ての試合でクリーンシートを達成しました。2度目は第28節のレバークーゼン戦以降の7試合です。この7試合ではこれまでのゲームに比べてチーム全体でどのように守るのか意思統一されており、メンバーも固定して戦うことができたこともあって3勝4分の結果を残しました。このような明るい要素を基盤にして、来季のチーム作りに繋げて欲しいなと思います。





選手評価

ここからは選手評価です。シーズン終了時点でチームに所属していた選手のみ評価したいと思います。


オリバー・バウマン

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成績
ブンデスリーガ:31試合 51失点 CS: 6回
ポカール:2試合 4失点 CS: 0回
UEL:7試合 6失点 CS: 4回


今季もTSGのゴールを守り抜いた。

今シーズンもほとんどのゲームでTSGのゴールを守ったバウマン。恥骨のケガのため残り2試合を残してシーズンを終えた彼でしたが、それまでのゲームで欠場したのは胃の問題で欠場したブレーメン戦と、グループ突破が決まっていたUELのヘント戦のみとフル稼働でした。「バウマンがいなかったら…」というゲームが多く、PKストッパーとしてもチームを多く救いました。今季はこの活躍が認められ、2020年10月にはドイツ代表に初招集されました。続く11月にも招集されましたが、残念ながら2度の招集で出場は叶いませんでした。EUROのメンバー入りも期待されていましたが、先述の通り、ケガでその夢も絶たれることになりました。来季は全試合出場、そしてドイツ代表デビューを目指します。


ジョシュア・ブレネット

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《成績》
ブンデスリーガ:1試合 0得点 0アシスト
UEL:出場なし
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


今季も出場機会無く。

今季も苦しいシーズンとなってしまったブレネット。今季与えられた出場機会は開幕のケルン戦(90分+5〜)と、ポカール1回戦のケムニッツ戦(21分〜)のみでした。昨季、シュロイダー前監督の下で出場機会を失い、インタビューでは「何が起きているのか分からない」と語っていたブレネット。今季はRBのレギュラーであるカデジャーベクが離脱した際に真っ先にチャンスをもらうべきでしたが、本職でない選手が起用された事や、シーズン終盤の検疫合宿には参加しなかった事からチームの構想から外れてしまっているのは確かです。まだ契約を残していますが、彼がこのチームに来季も留まるのは両者にとって幸せではない事も確かです。両者にとって最もいい結論を出すこと、そして、ゴール前で多く仕事をする彼のプレーを再び見られる日を楽しみにしています。


パベル・カデジャーベク

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《成績》
ブンデスリーガ:20試合 0得点 4アシスト
UEL:2試合 0得点 1アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


要所で見せる存在感。

今季も右サイドを無尽蔵のスタミナで上下動して存在感を示したカデジャーベク。特に攻撃参加した際には、正確なクロスでゴールをお膳立て。シーズン後半戦はこうしたプレーを披露して例年通りの活躍を見せましたが、実は彼にとっては苦難の時期もありました。シーズン初戦となったポカール1回戦のケムニッツ戦では、前半のうちに負傷交代を余儀なくされました。このケガは幸い軽いものだったためその後のリーグ戦には出場したものの、10月のインターナショナルマッチウィーク明けには家族が新型コロナウイルスに感染したため隔離されることに。さらに、その隔離期間の間に負傷してしまったため、シーズン前半戦はほとんど棒に振ってしまった苦しい時期がありました。こうした苦しい時期を乗り越えて例年通りの輝きを放ったカデジャーベク。来季もTSGの右サイドで躍動するのは彼しかいません。


エルミン・ビチャクチッチ

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《成績》
ブンデスリーガ:2試合 1得点 0アシスト
UEL:出場なし
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


好調の彼を襲った悔しい負傷離脱。

今季はここ数年では最高と言っていいほどのパフォーマンスを披露していたビチャクチッチ。シーズン初戦となったポカール1回戦のケムニッツ戦、リーグ第1節のケルン戦とチームの勝利に貢献。続く第2節のバイエルン戦ではCKから先制ゴールを決めて、絶好調であるのはプレーを見ていれば誰もが分かるような状態でした。しかし、このバイエルン戦の対人守備で左足に体重が乗った際に前十字靭帯を損傷してしまい交代を余儀なくされ、このケガが長引いてそのままシーズンを終えることになってしまいました。悔しいシーズンとなってしまいましたが、地道にリハビリを重ねて復帰への道を歩んでいるビチャクチッチ。契約は来季までとなっていますが、ますが再びピッチに立つところから一歩ずつ前進して欲しいところです。


コンスタンティノス・スタフィリディス

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《成績》
ブンデスリーガ:出場なし
UEL:出場なし
ポカール:出場なし


ケガに振り回され失意の一年に。

今季は新たな決意で臨んだスタフィリディス。しかし、今季は昨季とは違う事柄に悩まされて失意のシーズンになってしまいました。昨季終了時に満足のいく出場機会が得られていないこと、適正なポジション争いが行われていないことに不満を持ったため移籍すると見られていたスタフィ。しかし、クラブとの話し合いの結果、適正なポジション争いを行うこと、この争いによってはしっかりと出場機会も与えられることを約束されてクラブに残留することを決めました。ただ、シーズン開幕から公式戦4試合に出場が無いまま迎えた10月のインターナショナルマッチウィーク。彼はギリシャ代表に選出され、キャプテンとしてコソボ戦に出場しましたが、左肩を脱臼してしまい負傷交代を余儀なくされました。このケガが思いの外重かったことから手術を受けることに。左肩のケガが癒えて一部の練習に復帰した時期もありましたが、脛骨骨折という新たなケガが彼に襲いかかり、クラブでの出場は1試合も無いままシーズンを終えることになってしまいました。来季は既に新たなライバルの加入が決定していますが、攻守に渡って堅実な彼のプレーを再び見られる日を願っています。


ホーヴァル・ノルトヴェイト

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《成績》
ブンデスリーガ:12試合 0得点 0アシスト
UEL:4試合 0得点 0アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


ベテランらしく安定したプレーを披露。

今季も最終ラインにおいて欠かせない戦力となったノルトヴェイト。昨季最終節のドルトムント戦で負った骨折が影響して出遅れてしまいましたが、シーズン中盤戦からはベテランらしく安定したプレーを披露して守備の安定感をもたらしました。昨季に続いて年末年始にはレギュラーを獲得して、ビーレフェルト戦では今季初のクリーンシート達成にも貢献しました。ただ、ケガが多く、今季は3試合を残して足のケガのため早期にシーズンを終えることになってしまいました。それでもゲームに出場すれば堅実なプレーを披露することで存在価値を示したノルトヴェイト。一時期、現地ファンから挙がった「放出すべき」という声を見返すプレーを来季も継続してほしいです。


デニス・ガイガー

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《成績》
ブンデスリーガ:9試合 1得点 1アシスト
UEL:4試合 0得点 1アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


好調だった今季もケガに泣かされた。

シーズン開幕から好調を維持していたガイガー。ピッチを縦横無尽に駆け回って、小さな体で大柄な相手に立ち向かう彼のプレースタイルを思う存分に披露しました。また、第5節のブレーメン戦では、17/18シーズンのケルン戦以来となる3年ぶりのゴールを決めて、ブレイクした3シーズン前に匹敵するパフォーマンスを見せていました。しかし、彼にとって最大の敵は自分の身体で、3シーズン前に負傷した右大腿の古傷を再び痛めてしまいました。保存療法で治療を進めていましたが、回復が思わしくなかったため、手術に踏み切りシーズンはそのまま終えることになりました。全てのTSGファンがケガなくフルシーズンを戦い抜くガイガーを見たいと願っていますが、その時が来季になることを期待したいところです。


イフラス・べブー

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《成績》
ブンデスリーガ:32試合 9得点 8アシスト
UEL:6試合 0得点 1アシスト
ポカール:2試合 0得点 2アシスト


結婚して迎えた今季はキャリアハイの数字。

開幕前に結婚を発表してシーズンを迎えたべブー。そんな今季はプロキャリア最高の数字を残しました。リーグ戦の出場試合数は昨季と同じでしたが、ゴール数は1.5倍の9得点、アシスト数は2倍以上の8アシストと、多くのゴールに絡みました。この成績を残せた理由としては、今季は特に大きなケガなくシーズンを過ごせたのが大きく、他のFW陣が不調であったり、チームが低調なパフォーマンスに終始している時に結果を残せる状態でプレーしていた事も挙げられると思います。彼のスピードに振り回されて対応に苦労する相手DFも多く、ゴールにこれだけ絡めれば相手にとって嫌な選手であることは間違いありません。来季は課題となった決定力を改善して初の2桁得点に期待です。


モアネス・ダブール

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《成績》
ブンデスリーガ:22試合 4得点 0アシスト
UEL:7試合 6得点 1アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


上々の滑り出しも、コロナ感染後は苦しい日々に。

加入2シーズン目を迎えたダブール。昨季は冬に加入したとは言え、物足りない数字となってしまいましたが、今季も終わってみれば同様の結果に終わってしまいました。今季は第2節のバイエルン戦で初ゴールを記録すると、クラマリッチが不在の間に攻撃の中心的存在としてリーグ戦で4得点を記録。さらに得意のUELではGS最終節のヘント戦を除く7試合に出場して得点ランキング5位タイ(1位が7得点で4人)の6得点を記録して、歴代3位の大会通算24得点まで数字を伸ばしました。しかし、11月のインターナショナルマッチウィークで新型コロナウイルスに感染すると、その後は好調だった彼のパフォーマンスも低調なものになっていき、シーズン終盤はベンチを温めることが続きました。結果的に残り3試合の時点で、妻のビザ取得のためにチームを離れたため早期にシーズンを終えることになってしまいましたが、クラブレコード移籍金で獲得した選手としては物足りない数字であることは事実。来季はより攻撃の中心として機能してくれることを願っています。


ロリアン・グリリッチュ

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《成績》
ブンデスリーガ:26試合 2得点 2アシスト
UEL:7試合 2得点 0アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


不慣れなポジションでも輝きを放った。

今季もボールを保持時に持ち味を存分に発揮したグリリッチュ。今季は昨季終盤に挑戦した3バックの中央だけでなく、トップ下にも挑戦して、不慣れなポジションでも輝きを放ちました。トップ下で出場したゲームで最も印象深いのが第10節のアウクスブルク戦。鮮やかなゴールを2つ奪って勝利に貢献しました。今季途中には、彼は本職の中盤の底で頻繁にプレーできていなかったことに不満を持っていると報じられたこともありましたが、器用に任された役割を全うする姿はさすがの一言に尽きます。クラブとの契約は来季までとなっており、来季はTSGが欧州カップ戦に出場しないことから今季限りでチームを離れると推測されていますが、果たして。


フィリップ・ペントケ

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《成績》
ブンデスリーガ:3試合 3失点 CS: 0回
UEL:1試合 1失点 CS: 0回
ポカール:出場なし


35歳でUELデビュー。

今季もチームの危機に備え続けたペントケ。チーム最年長の彼は、第2GKとしてベンチからチームを鼓舞しつつ、いつ訪れるか分からない出場機会に備えました。今季の彼にとって最大のトピックスと言えば、35歳でヨーロッパ第2の大会であるUEFAヨーロッパリーグデビューを果たしたことです。既に決勝ラウンド進出が決まっていたGS第6節のヘント戦でデビューを果たしました。あと一歩のところでクリーンシート達成を逃しましたが、この年齢になっても未だに成長し続けているところを示しました。来季も第2GKとしてチームを支える存在に期待です。


クリストフ・バウムガルトナー

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《成績》
ブンデスリーガ:31試合 6得点 5アシスト
UEL:8試合 3得点 2アシスト
ポカール:2試合 0得点 0アシスト


今季も着実に刻んだ成長の軌跡。

昨季に引き続き成績を残したバウムガルトナー。今季はチームの中心選手としてプレーして、持ち味である積極性や足下の上手さを存分に見せつけました。冬にはマンチェスターユナイテッドからの関心が寄せられるなど、ビッグクラブが注目するところまで成長してきたことを示したシーズンにもなりました。また、昨年9月にデビューしたばかりのオーストリア代表でもすぐに代表初ゴールを決めて中心選手として存在感を示しています。主力選手が抜けることが予想される来季は、好不調の波を小さくして、自分が中心となってやっていく姿勢をより見せてほしいところです。


カシム・アダムス

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《成績》
ブンデスリーガ:12試合 0得点 0アシスト
UEL:4試合 0得点 0アシスト
ポカール:2試合 0得点 0アシスト


終盤に監督と確執か。今夏移籍も。

ローンから復帰した今季はシーズンを通してTSGでプレーしたアダムス。1年間のローンを経てパンプアップした状態で帰ってきた彼は、シーズン序盤から出場機会を獲得。ただ、軽率なプレーが多く、現地ファンからは批判の的になってしまうことが多々ありました。中盤戦以降はなかなか出場機会を得られず、終盤戦はゲームの招集メンバーから外れることが続き、監督と確執があったのでは無いかと推測されています。また、この事から今夏クラブを離れるということも同時に報じられており、彼の古巣であるヤングボーイズ(スイス)が移籍先として挙げられています。来季は両者がお互いに幸せな道を歩めることを願っています。


セバスティアン・ルディ

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《成績》
ブンデスリーガ:27試合 1得点 3アシスト
UEL:7試合 0得点 1アシスト
ポカール:1試合 0得点 1アシスト


随所で見せたベテランの味。

今季もローンでTSGにやってきたルディ。昨季ローンを終えて一度は保有元のシャルケに戻りましたが、様々な障壁を乗り越えて再びTSGに戻ってくることになりました。プレーを見ていると衰えを感じる点もいくつかありましたが、様々な局面でベテランらしい落ち着いたプレーを見せてくれました。また、チームが苦しい状況だった年明け直後の第17節ヘルタ・ベルリン戦では、重苦しい雰囲気を吹っ飛ばす先制ゴールを決めてチームに勝利をもたらしました。来季の去就はどうなるか分かりませんが、再びクラブに留まることになれば引退までTSGでプレーして欲しいと改めて思わせてくれた選手です。


ライアン・セセニョン

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《成績》
ブンデスリーガ:23試合 2得点 3アシスト
UEL:5試合 0得点 0アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


武者修行に来た若者。課題改善は来季に持ち越し。

イングランドトッテナムから今季1年間のローンで加わったセセニョン。スタフィリディスが負傷離脱した事で手薄となったLBやLWBの層を厚くしたいという思惑があったTSGと、当時のモウリーニョ監督の下で出場機会を得られていなかった本人とトッテナム側の思惑が一致して実現した移籍でした。守備面では対人守備などで課題を残してしまった反面、攻撃面ではタイミング良く攻撃参加してゴールに絡む彼の良さを何度も見ることができました。特に第13節のグラードバッハ戦で決めた逆転ゴールは印象深く、ファンの心に深く刻まれました。1年間だけでしたが、共に戦った事実は変わりません。来季からはどこでプレーすることになるのか分かりませんが、成長と活躍を続けて、いつかはイングランドA代表で彼の活躍が見られる日を楽しみにしています。


ディアディ・サマッセク

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《成績》
ブンデスリーガ:31試合 0得点 2アシスト
UEL:6試合 0得点 1アシスト
ポカール:出場なし


今季も中盤に立ちはだかった"クライヒガウのカンテ"。

今季もTSGの中盤の番人となったサマッセク。相変わらずのボール奪取能力の高さを見せましたが、今季は攻撃面でも成長が見られました。パスが短いものでもズレてしまうことが多かった彼でしたが、しっかりと受け手の足下や欲しいポイントに出せるようになり、今季は公式戦で3アシストを記録しました。成長を続ける"クライヒガウのカンテ"ですが、来季はさらにスケールアップして中盤を制圧する存在になってくれることに期待です。


イシャク・ベルフォディル

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《成績》
ブンデスリーガ:14試合 0得点 1アシスト
UEL:4試合 1得点 1アシスト
ポカール:2試合 0得点 0アシスト


期待外れに終わった一年。

膝の大ケガから復帰したベルフォディル。開幕からシーズンを通してプレーしたのは、大ブレイクを果たした18/19シーズン以来でしたが、成績は残念なものに終わりました。今季はゲームに出場してもボールを持ちすぎてしまい、パスやシュートの選択肢を失ってボールをロストしてしまうということが多く見られました。さらに、公式戦で僅かに1ゴールに終わり、このゴールもPKによるものと散々なシーズンを過ごしてしまいました。へーネス監督も我慢強く彼を起用していましたが、中盤戦以降はベンチを温めることが多く、終盤戦にはベンチを外れることもありました。来季はどうなるのか分かりませんが、再びゴールを決めまくる姿が見られる日を願っています。


ミヤト・ガチノヴィッチ

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《成績》
ブンデスリーガ:23試合 0得点 2アシスト
UEL:7試合 1得点 1アシスト
ポカール:2試合 0得点 0アシスト


トレードで加入。気合が空回りすることも。

今季、フランクフルトからシュテフェン・ツバーとのトレードで加入したガチノヴィッチ。本職は中盤の底や攻撃的なポジションですが、カデジャーベクが負傷離脱している間はRWBを務めて、見事にその穴を埋める活躍を見せました。また、UELのGS第2節ヘント戦では豪快なミドルシュートを沈めて、ファンへの挨拶代わりの一撃を見せてくれました。ただ、気合いが入りすぎて空回りしてしまうシーンも散見され、現地ファンからは「彼の心はまだフランクフルトにある」と揶揄されてしまうこともありました。加入2年目となる来季は出場機会を増やして、フランクフルト時代のように重要な局面で結果を出す勝負強さを発揮してほしい選手です。


ベンヤミンヒュブナー

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《成績》
ブンデスリーガ:出場なし
UEL:出場なし
ポカール:出場なし


1年間席を外したキャプテン。

今季は開幕前のケガが影響してシーズン全休となってしまったヒュブナー。チームのキャプテンであり、DFリーダーである彼の不在は、チームが低迷した要因の一つとして挙げられると思います。最も悔しい思いをしたのは本人ですが、来季に向けて歩みを進めています。年明け後に手術を受けて、現在はリハビリ中で来季の復帰を目指しています。キャプテンがチームに復帰して、最終ラインからチームを牽引する活躍を再び見られる日を楽しみにしています。


ケビン・フォクト

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《成績》
ブンデスリーガ:24試合 0得点 1アシスト
UEL:6試合 0得点 0アシスト
ポカール:2試合 0得点 0アシスト


終盤はミスが目立ちポジションを譲る。

監督が代わったことでローンから復帰して今季を迎えたフォクト。前監督のアルフレッド・シュロイダー氏と確執があり、キャプテンを辞任して半年間ブレーメンへのローン移籍を経験した昨季。今季は新監督を迎えたTSGで気持ち新たにプレーすることを決意してシーズンを迎えました。シーズン中盤戦まではケガなどがありながらも、ヒュブナー不在の中、ディフェンスリーダーとして存在感を放っていましたが、終盤戦は致命的なミスが目立ってポジションを他の選手に譲ることになってしまいました。30歳を迎える来季はポジション争いを再び制して、チームに欠かせない存在であることを改めて示したいシーズンになります。


サルギス・アダムヤン

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《成績》
ブンデスリーガ:18試合 2得点 2アシスト
UEL:4試合 2得点 0アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


シンデレラストーリーに終わりは無い。

今季は様々な障壁を乗り越えたアダムヤン。昨季のケガが影響して満足のいくオフシーズンを過ごせませんでしたが、シーズン開幕には何とか間に合わせました。第6節のウニオン・ベルリン戦で今季初アシスト、第7節のヴォルフスブルク戦で今季初ゴールを記録して調子を上げてきましたが、次に彼を襲ったのは新型コロナウイルスでした。その後は再びケガと闘いながらシーズンを過ごして、最後の最後に再び結果を残したアダムヤン。UELデビューと初ゴールも記録した今季は、昨季まで紡いできたシンデレラストーリーの良い続きになりました。来季はスタメン出場数を増やしてチームの力になることを目指します。


ケビン・アクポグマ

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《成績》
ブンデスリーガ:16試合 1得点 1アシスト
UEL:4試合 0得点 0アシスト
ポカール:2試合 1得点 1アシスト


好パフォーマンスを見せて、代表デビューも。

今季はシーズンを通して好パフォーマンスを見せ続けたアクポグマ。開幕から高い水準のプレーを披露して、ケガで離脱した第15節のシャルケ戦を迎えるまではほとんどのゲームでフル出場を果たしてポジション奪取に成功しました。こうした活躍が認められ、ナイジェリア代表を選択した彼はA代表に招集されデビューを果たしました。また、ポカール2回戦のフュルト戦で待望のTSG初ゴール、第32節のシャルケ戦ではブンデスリーガ初ゴールを記録するメモリアルなシーズンになりました。しかし、先述の通りケガに苦しんでシーズン後半戦は僅か3試合の出場に留まってしまいました。来季こそはケガなくフルシーズン稼働してチームに貢献して欲しい選手です。


アンドレイ・クラマリッチ

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《成績》
ブンデスリーガ:28試合 20得点 6アシスト
UEL:4試合 2得点 0アシスト
ポカール:2試合 3得点 0アシスト


新たな記録を残した"TSGoat"。

今季もチームの大黒柱として活躍したクラマリッチ。開幕から絶好調で、リーグ戦3試合で6ゴールを決める活躍を見せて9月のブンデスリーガ月間MVPに選出されました。しかし、10月のインターナショナルマッチウィークで新型コロナウイルスに感染して一時戦列を離れてしまうことに。復帰後は離脱前ほどではありませんでしたが、地道に結果を出し続けてクロアチア人選手のブンデスリーガ通算最多得点記録を更新しました。シーズン最終盤には5試合全てでゴールを決めて(6ゴール 2アシスト)、クラブのシーズン最多得点記録を更新しました。また、ブンデスリーガにおいて、シーズン20得点を挙げた史上初のクロアチア人選手にもなりました。契約は来季まで残っていますが、今季限りでチームを去る可能性が高いクラマリッチ。名実ともにクラブのレジェンドとなった彼の今後の活躍を期待しています。


クリス・リチャーズ

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《成績》
ブンデスリーガ:11試合 0得点 1アシスト
UEL:2試合 0得点 0アシスト
ポカール:出場なし
ホッフェンハイムでの成績のみ。


冬に加入。僅か半年でファンの心を掴んだ。

今冬の移籍市場デッドラインデーにバイエルンからやってきたリチャーズ。バイエルンのセカンドチームでへーネス監督の指導を受けていたこともあり、加入後すぐにゲームに出場してチームにフィットしました。ケガ人が続出していた上に不安定だった守備に安定感をもたらして、気づけばDFリーダーのような存在になり、短い期間でしたがファンの心を掴みました。契約通りであれば来季は保有元のバイエルンに戻ることになりますが、この半年のパフォーマンスに感銘を受けたTSGもローン延長を打診している模様。来季どこでプレーすることになっても、21歳の若武者の成長からは目が離せません。


ロバート・スコフ

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《成績》
ブンデスリーガ:23試合 1得点 0アシスト
UEL:6試合 1得点 2アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


ポジションコンバートに振り回された。

今季は難しいシーズンになってしまったスコフ。昨季、シュロイダー・前監督の下でLBにコンバートされて、今季からは正式にそのポジションでプレーすることを決意してシーズンを迎えました。しかし、蓋を開けてみればへーネス監督は彼のLBあるいはLWB起用をあまり好まず、シーズン中盤戦からはRWBでの起用が増加しました。それでも、終盤戦には本職のRWで起用されて再び存在感を示しました。どこのポジションで起用すればスコフを最大限に生かせるのか、加入2シーズン目にしてハッキリしたのは良かったものの、彼にしてみればポジションコンバートに振り回されてしまった形になってしまったのは残念だったなと思います。来季はRWで多くの得点に絡む姿を見られることを楽しみにしています。


マルコ・ヨン

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《成績》
ブンデスリーガ:14試合 0得点 0アシスト
UEL:4試合 0得点 1アシスト
ポカール:出場なし


彗星の如く現れた新星。

相次ぐLBの負傷離脱で空いたポジションに大抜擢されたヨン。本職は中盤の攻撃的な選手ですが、へーネス監督は彼をLBとして起用しました。ヨンは不慣れなポジションでしたが、器用にこなしてチームの危機を救いました。ある程度の出場機会を得ることができたので、1つ注文をつけるとすれば、少し消極的なプレーが多かったように思いました。細かいタッチのドリブルはとても魅力的ですし、もう少し勝負しても良かったかなと思います。デニス・ガイガー以来となる、ホッフェンハイム周辺地域出身のアカデミー育ちのマルコ・ヨン。生粋のTSGっ子の成長が来季以降も楽しみだなと感じさせるシーズンでした。


メライロ・ボハルデ

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《成績》
ブンデスリーガ:9試合 0得点 1アシスト
UEL:4試合 0得点 1アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


期待の逸材も出場機会が限られ退団か。

高い潜在能力を秘めたボハルデ。本職はCBですが、ボールを扱う能力に長けていることから、へーネス監督の下では中盤の底で起用されることが多くありました。ただ、今季はトップチームでの出場機会は限られ、本人が期待していたであろう出場機会は得られなかったのは容易に想像できます。クラブとの契約は今季までとなっており、現地ファンも「早急に契約延長を」と言い続けてきましたが、シーズンを終えたこの時期でも契約延長のニュースはありません。このまま退団して他クラブへ移るのが既定路線なのかもしれませんが、メライロ・ボハルデという彼の名前を覚えておいて損は無いレベルの選手です。彼の今後の活躍を期待しています。


ジョルジニオ・ラター

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《成績》
ブンデスリーガ:9試合 1得点 0アシスト
UEL:2試合 0得点 0アシスト
ポカール:出場なし


デビュー戦で見せた確かなポテンシャル。

今冬にTSGに加わったラター。以前から加入の噂が立っており、移籍元のレンヌとの契約が切れる今季終了後にフリーで加わると報じられていましたが、少額の移籍金を支払って前倒しで加入することになりました。デビュー戦となった第22節のブレーメン戦では、いきなり豪快なミドルシュートを叩き込んでポテンシャルの高さを見せつけました。しかし、それ以降は低調なパフォーマンスに終始してしまいましたが、彼が持つポテンシャルは確かなものであることを確認できたのは、来季に向けて1つ大きな収穫だったことは間違いありません。激戦のレギュラー争いを制して、TSGの攻撃を牽引する存在になってくれることを期待しています。


マクシミリアン・バイアー

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《成績》
ブンデスリーガ:3試合 0得点 0アシスト
UEL:2試合 2得点 1アシスト
ポカール:出場なし


ついに出た初ゴール。

TSGアカデミー出身のバイアー。シーズン途中に契約延長を発表して、クラブが彼に寄せる期待の高さを窺うことができました。しかし、へーネス監督の下では出場機会が限られ、トップチームでの出場は僅かに公式戦5試合に留まりました。それでも、UELのGS第6節ではプロ初ゴールからプロ初のドッペルパック達成と待望のゴールを記録しました。特に、2点目の強烈なシュートは18歳の華奢な身体からは想像できない豪快な一撃でした。来季は今季以上にトップチームでプレーするために、日々のトレーニングからアピールを続けて欲しいなと思います。


ルカ・フィリップ

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《成績》
ブンデスリーガ:出場なし
UEL:出場なし
ポカール:出場なし


セカンドチームで経験積んだ1年。

今季からトップチームの仲間入りを果たしたフィリップ。しかし、正GKのバウマン、第2GKのペントケと序列が明確になっている状況下ではトップチームのゲームに出場するのは難しく、結局1試合も出場することなくシーズンを終えることになりました。第5節のブレーメン戦では、バウマンにアクシデントがあり、急遽ベンチ入りすることに。彼が試合後に投稿したInstagramにはチームメイトから祝福のコメントが寄せられていて、とてもホッコリしたのが印象的でした。今季は主にセカンドチームで経験を積んだ形になりましたが、他にも同世代に有望なGKが多く所属しているTSGにおいて、第3GKの位置にいることは彼が評価されている証とも言えます。来季も出番が回ってくるか分かりませんが、その時が来ると信じてひたむきに取り組んで欲しいなと思います。


ステファン・ポッシュ

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《成績》
ブンデスリーガ:26試合 0得点 0アシスト
UEL:3試合 0得点 0アシスト
ポカール:1試合 0得点 0アシスト


試行錯誤しながらDFリーダーへ前進。

今季は好不調の波を小さくすることができたポッシュ。昨季は大きく飛躍してレギュラーを獲得しましたが、好不調の波が大きく、完全に信頼を置くのは難しいなと思わせてしまう状態でした。しかし、今季は安定したパフォーマンスを披露して、シーズン終盤にはフォクトをサブに追いやるほどの信頼を勝ち取りました。ただ、エリア内で簡単に滑ってPKを献上するなど、軽率なプレーは未だに改善の余地があるように思います。将来はTSGのDFリーダーになってくれないと困るポッシュ。来季は軽率なプレーを減らして、ファンもより安心して彼のプレーを見られるようになって欲しいなと思います。




おわりに

ここまで2020/21シーズンのホッフェンハイムを振り返ってきました。今季は新型コロナウイルスや毎年恒例となっているケガ人の続出で、厳しいシーズンになってしまいました。ただ、ヨーロッパではクラブ史上最高の結果を残したことや、クラマリッチのようにリーグやクラブの歴史に名前を残した選手がいたことは忘れてはいけません。来季は2シーズンぶりにヨーロッパの無いシーズンを戦います。主力が何人か抜けることも予想されますが、へーネス監督2年目のシーズンですし、今季よりもいいゲームを増やして、結果を残して、再びヨーロッパの舞台に戻れるように頑張って欲しいなと思います。1年間、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。また来季もよろしくお願いします!




けれむ